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理由

無性に弱いままでいたい
いつも柔らかさは
内に隠しているから

外側は乾いて
中途半端に硬くなっている
でも切り裂けば簡単に
淡い肉色が
滴る何かにまみれて覗くだろう

だからわたしは
その弱さを
剥きだしのままでありたいと、
願う
すぐに傷ついて
喉元が絞られるように痛んでも
まぶたが燃えるように腫れあがっても
聞くに堪えない悲鳴が
漏れだしても

弱さだけがわたしの
正直ないのちを
証立てている、きっと
わたしの弱さだけが
わずか残された白い部分であると
きっと、
きっと、

私は此処にいる
わたしは呼吸をしている
ここで叫んでいる
生きて、
とにかく生きています、と

時折り無性に弱いままでいたい
自分の裸を思い出すように

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